1. 2012.01.14

    京都老舗巡り

    COMMENT (0)


    京都老舗巡りをしてきました。

     


    その前になんで老舗を巡るのか。

     


    たんに好き。というのが一番ですが、学ぶところ・気付きが多いから。

     


    長年にわたって商売を続けてきている企業というのには何かある。

     


    もちろんそれに気付けないこともあるし、見当違いのこともあるが、それはこちらの勉強不足。

     


    100年を越える企業を老舗と仮定するなら、戦争を経験してる。150年を越える企業は幕末・維新を経験してる。

     


    恐慌や不況も何回も経験してると思う。でも続いてきた。

     


    とても運とかその時の流れ、流行り廃りというものではない。

     


    色んなことを気付かされてきた。

     


    まず老舗はその町、従業員、お客様、関係者(仕入れ先など)から愛されている。

     


    みんなその会社のことを我がこととして想っている。

     


    大切にしている企業文化がある。それがお店と従業員に滲み出ていることが多い。

     


    お客様を選別することは基本的にはないが、商品やサービスについてはとことんこだわっている。

     


    だからこそその商品・サービスに合うお客様しかいなくなるが、永く良い関係が築ける。

     


    当たり前のことをずっと続けることの大切さと凄さも共有されているし、実践されている。

     


    短期的な視点や業績というところからの発想ではない。

     


    そして感謝する心、雰囲気がある。

     


     


    その他にもいろいろとあるのだけど、そんな風にありたいという想いと、どうしたらなれるのか、という想いで巡っているのである。

     


    さて、まずは京都の【尾張屋】というお蕎麦屋さん。http://www.honke-owariya.co.jp/

     


    創業1465年なので、まだ室町時代。すごい歴史。

     


     


     


    老舗さんの名物には物語があることが多い。商品の名前にしてもそう。

     


    またこうしてほしいというこだわりを伝えてくる。それは食べ方であったり、所作であったり。

     


    それはすぐに考えて短い時間で答えを出さないといけない今とは違う重みと趣がある。

     


    出入り口の戸はみんなの開けたり閉めたりと店主の掃除で磨り減っている。

     


    そういうのが信用力なんだと思う。表には出てこないレビューなんだと思う。

     


    さて、その後【田中直染料店】へ。http://www.tanaka-nao.co.jp/

     


    創業1733年の染料屋さんである。

     


    アパレル関連や着物、祭り用品などに携わらせていただいているので、染めについては知っておかなければならない。

     


    お客様が何組か先にいらっしゃった。その方々とのやり取りを聞いてみる。

     


    そうすると色んなこうありたい、こうしたいという要望を伝えている。

     


    どうすればいいのか?どの商品がいいのか?どういう方法がいいのか?

     


    それに対して分かりやすい言葉で1つ1つ丁寧に答えている。

     


    効率は悪いと思う。1人1人丁寧に接客をしているわけだから。

     


    でも、染めに関するあらゆることは圧倒的な専門的知識や商品で応えてくれる。

     


    また出版や教室などを展開して、染めの良さや裾野を広げようともされている。

     


    専門店の小売業のあるべき姿の1つだな、と。

     


    次はいけばなの根源【池坊】へ。http://www.ikenobo.jp/

     


    歴史に刻まれてから550年の節目の年。今550年祭を開催中である。

     


    日本の美の1つだと思う。

     


    【花いくさ】めちゃくちゃ良い。

    http://www.amazon.co.jp/%E8%8A%B1%E3%81%84%E3%81%8F%E3%81%95-%E9%AC%BC%E5%A1%9A-%E5%BF%A0/dp/4041100690

    深い友情と信頼で結ばれていた花の名手・池坊専好と茶の名人・千利休。ところが、秀吉の怒りを買った利休は、非業の死を遂げる。花をも捨てかけた専好だったが花の力で立ち直った。しかしその後も、専好のまわりの罪なき人たちの命が失われていく。怒りに震える専好に、秀吉への復讐のまたとない機会が訪れる…。池坊専好と千利休感動の歴史ドラマ。

     


    260年の歴史を誇る暖簾の老舗【みす武】http://www.misu.co.jp/にふらっと立ち寄り、

     


    その後、お香の老舗【松栄堂】へhttp://www.shoyeido.co.jp/menu.html

     


    300年を越える歴史を持たれており、京都の神社仏閣に商品を納めている。

     


    中に入ると良い匂いがお出迎えしてくれますが、由緒正しき神社仏閣の名前が彫られた

     


    木々が飾られてあった。これこそ本当の信用力。

     


    最後は小腹が空いたので、【とり安】へ。

     


    めちゃうめぇ。親子丼びびった。夜でも定食してるし。安いし。

     


    聞くとそのお店は新しかったのですが、隣にある肉やさんは100年を越えているということ。

     


     


    どんどん開拓していこー。

  2. 2010.06.30

    ギフトの繁盛店

    COMMENT (0)

    ギフトの繁盛店様との打ち合わせ。

    このショップ様には、1年目の人に付いてきてもらっている。

    今回で2回目である。

    1年目の人はなかなか貢献の仕方が分からないと思う。

    でも、会った人に感謝の手紙を書くことは出来る。

    1回目一緒に来てもらった後に、経営者の人から

    『後輩の方から丁寧なお手紙を頂戴しました。』という旨の連絡を頂く。

    まずはそれだけでいいのだと思う。

    そうやって自分がお客さまに提供できる価値をどんどん高めていけばいいのだと。

    そして、成長していきながらも、お客さまに対してお手紙を書く、最後までお見送りをする、

    という基本的なことは忘れてはならないのだと思う。

    お話としては、現場スタッフの方のモチベーションの上げ方や

    現場スタッフから改善の声があがるようにするにはどうしたらいいのか、といったところ。

    ここにもその後輩は多いに役立ってくれた。

    今様々な先輩からどのようにしごかれているのか。

    そのやり方やどのように思っているのか、などが先方にかなり受けていた。

    若手は事実のみ話せ!と昔言われたが、今時分が体験していることなので、説得力があった。

    そして夜は京都料亭琢磨http://www.kdd1.com/takuma.htmlに連れて行ってもらった。

    ありがたいことである。

  3. 2010.04.14

    仙鶴という京都の繁盛店

    COMMENT (0)

    仙鶴という京都の繁盛店でご飯を食べました。

    【仙鶴:http://r.gnavi.co.jp/k009301/】鴨川を眺めながら、着物で所作と言葉遣いに品のある日本美人に接客していただきました。

    京都のギフト屋さんの新規事業の立ち上げ1年のお祝いと計画達成のお祝いも兼ねて。

    新規事業立ち上げ当初手広くやりすぎて、中々成果が上がらりませんでした。

    半年くらいして絞り込んで取り組んでいくことで、結果が出始めて1年後の計画にはちょうど間に合った。

    やはり≪力相応一番主義≫が即時業績アップにも長期安定経営にもベストであると思われます。

    ギフトと言っても、それまで京都の商圏でやっていたものを全国の商圏に広げたので、その地域地域での特性を掴む必要があります。

    例えばこの季節であれば、北海道が活況になる。

    通常入学祝というのは小学校に上がる時に贈られるものだが、北海道では高校や大学に進学した際に

    進学祝というものがあり、そのお返しに進学内祝をするのである。

    また、お盆に活況になる地域もあれば、初老(厄除内祝い)の時に活況になる地域もある。

    全国を商圏とする商売の場合は≪全面的個別対応≫が必要になってくる。

    いかに全面的個別対応を進めながら、個別提案力も高めながら、ローコストオペレーションを推進できるか。

    これからのポイントになってくると思われます。

  4. 2010.02.07

    京都繁盛店を巡る旅パート5

    COMMENT (0)

    京都の繁盛店を巡る旅もパート5。前日に引き続き。

    タクシーに乗ると、おもしろい人だった。

    おもしろいお店教えて!と言うと、

    金平糖の専門店。緑寿庵清水http://www.konpeito.co.jp/創業140年以上。

    皇室の引出物の常連。

    この金平糖をボンボニエール(皇室の慶事に欠かせない入れ物)に入れて配る。

    1粒作るのに2週間かかるのだと。

    また色々教えたるわ、と運転手さんが名刺をくれた。

    京都研究会みたいなとこに所属しておられる。

    だから通常見れないところを色々連れてってくれるらしい。

    夜飯は【いもぼう】http://www.imobou.com/top/top.html

    創業300年。前々から行きたかった。めちゃめちゃうまい。

    いも・・・最高。

    最初から日本酒を頼み、畳の部屋で庭園を眺めながら、旨いメシを食う。至福。

    かに食うわ、いも食うわ、ぼうだら食うわ。飲むわ。

    やっぱ老舗の味を知っとかんといかんですね。

    中途半端なとこでメシ食うぐらいなら少し高いけど、こんなとこで食う方がステキだなと。

    これからはメシも繁盛店、老舗に極力行こうと思う。

    京都の繁盛店を巡りながら、想いを馳せたこと。

    【遠くをはかる者は者は富み、近くをはかる者は貧す】

    【損得で考えるより、尊徳で考える】

    【ネイティブアメリカンのイロコイ族は「7世代」先を考えて、物事を決めるという哲学を持っている】

    社会人になるまで、「give and take」しか知らなかった。

    社会人1年目で「give and give」(見返りを求めず、与える)を知り、

    社会人2年目で「give away」(与え尽くす)を知り、

    社会人3年目で「give and forgot」(与えたことさえ忘れてしまう)を知る。

    京都の繁盛店にはそう思わせる何かがあった。

  5. 2010.02.06

    京都繁盛店を巡る旅パート4

    COMMENT (0)

    京都の繁盛店を巡る旅もパート4に。

    会社の同期と2人でせっかくだから着物を着て、京都の繁盛店を巡ろうと。

    雪降る京都の街を着物着て歩くのもなかなか粋でした。

    まず、西陣織会館で【西陣織】の体験からスタート。http://www.nishijin.or.jp/index.html

    糸をどう紡ぐか。手織りの機械の構造。

    足と手をパタパタさせてどこがどう動き、どうなるのか。などなど。

    いやはや楽しかった。

    こういうのを体験すると大量生産で機械でどばーっと作った安いものよりも手織りの商品の方が良いな、と思いますね。

    さらに西陣織会館では実際に職人さんが商品を作っているとこを見ることが出来る。

    職人さん大好きの血が騒ぎ、色々しゃべった。

    体験ではやってないけど、色や柄の出し方。

    糸の色の染め方など。

    次に丸益西村屋で【友禅染の体験】http://www.kyo-komachi.com/

    自分で染める物(ハンカチ!?暖簾!?など)を決め、柄を決める。

    柄の型紙をその物に貼り付け、染めていく。

    染料は8つ。

    その色の中で濃淡を付けたり、色の組み合わせで色を出したりする。

    ボクは商売繁盛を祈願して、招き猫と梟の柄を選ぶ。

    染めるということの一端を垣間見れた。

    【舞妓さんとお遊び】http://www.kanikakuni.com/

    1つ1つの所作、言葉遣い、しびれた。はんなり。

    【岡重】http://www.okaju.com/

    【もの言わぬものに、もの言わすモノづくり】いかしている。

    もともと羽裏(着物の裏)の柄を作っていた染屋さんだった。

    羽裏は派手な柄が多い。

    見えないところに贅を施すのが粋という考えなのである。

    今は羽裏だけではなく、その柄を元に色んな商品展開をしている。

    着物で行ったので、色々聞けたし、よくしてもらった。皇后様もお買いになられて愛用されていたり、欧州の有名鞄屋さんとコラボしたバッグは70万円以上。

    自分が色んな老舗や繁盛店を回っているという話をすると、斎造酢店なる老舗を教えてくださった。

    創業190年。そこに行かないと絶対買えない。

    知らない人は店前を通り過ぎるだろう。そんなとこ。ホームページもない。そんなとこ。

  6. 2010.01.25

    京都繁盛店巡りパート3

    COMMENT (0)


    京都の繁盛店、老舗を巡る旅。パート3。書ききれなかったことを。

    まつひろhttp://matsuhiroshoten.com/へ。

    がま口専門店かつ繁盛店。

    テンション上がりました。

    がま口の商品が所狭しと並んでる。

    しかも一切の妥協なく、がま口商品のみ!

    ただラインナップは豊富で、様々な形の商品展開をしている。

    またがま口製作体験をやっていたり、修理は何回でもOKというサービスであったり。

    そして秀逸なのは、そのショップカード。ショップカードもがま口である。感服。

    市澤信三郎帆布http://www.ichizawashinzaburohanpu.co.jp/cgi-bin/index.cgiへ。

    鞄の基本的価値である丈夫さを保った上で、機能的価値も追求する。

    あと良かったのがカタログ1部につき100円でイラクやチェルノブイリに寄付するというやり方。

    カタログって意外にお金がかかるので、バンバン配るわけにもいかない。

    かといって、お金を取るのにも抵抗がある。

    そこで、社会貢献。うまいやり方である。

    吉水http://www.yoshimizu.com/へ。本当は宿泊がメインなのだけど、今回はカフェ使用。

    そこではお客様が満員だった。何をやっているのですか?と聞くと、金接(きんつぎ)だそうで。

    陶磁器を修復することを言う。純金でやるんだってね。

    中には壊れた陶磁器がなかったから、わざとぶっ壊して来ていた強者も。

    その他にも色んなイベントやってる。だから名簿書いてね。だって。

    おばちゃんうまいこと言うやん、と感心しながら、どんなDM(案内)が届くか楽しみ。

    城たいがhttp://jotaiga.com/のギャラリーへ。

    文字が笑ってる。良いですな。

    そこにあった言葉

    【未来志幸】

    未来というのは確率。

    確率を変えるために意志というエネルギーがある。

  7. 2010.01.24

    京都繁盛店巡りパート2

    COMMENT (0)

    京都の繁盛店、老舗を巡る旅。パート2。

    まず、永楽屋http://www.eirakuya.jp/top.htmlへ。創業390年。

    時代の流れに合わせて様々な商品を展開している。

    風呂敷、てぬぐい、ふくさ、封筒、便箋などなど。

    また素材や柄なども今に合わせている。

    専門店ならではの風呂敷の包み方の提案など付加価値も付けて。

    次に田中彌http://www.kyoto-wel.com/shop/S81010/index.htmlへ。

    創業から200年以上経つ老舗。日本人形。

    ここも今の時代に合わせて小さいものを主力に。

    店の中に水辺があり、畳の部屋も陳列に使い、奥には日本庭園がある。

    こんな贅沢な売場の演出が出来るのが京都の強み。

    売場はその土地土地に合わせた方が良い。

    おめんhttp://www.omen.co.jp/へ。

    お蕎麦の繁盛店。先立つ想いがある。

    お店に入るとすぐに【大切な人には健康でいてほしい】と。

    その想いが緑を多く取り入れた質素な佇まいの店構えにし、メニュー表は手書きの温かいものになり、ユニフォームは甚平となる。

    NYにも店があり、リチャードギアやニコールキッドマンも来てる。

    紅やhttp://folcart.com/へ。

    和雑貨の繁盛店。かわいらしい雑貨がたくさん。

    http://www.koromo-kyoto.com/index.htmlへ。

    和柄アパレルの繁盛店。柄と素材と染めにこだわってるショップ。

    大西常商店http://www.ohnishitune.com/へ。扇子の繁盛店。

    京都の老舗さんは商品で客層別グレード別を展開して、接客で顧客密着をしっかりしていると思う。

    やっぱ永く続いている会社にはそれなりの理由がある。

    白檀の扇子が良い趣を出していた。もうなかなか取れないとのこと。

    ・客層別グレード別を顧客密着接客で伝える

    ・専門店ならではの付加価値を付ける。

  8. 2010.01.17

    京都繁盛店巡り

    COMMENT (0)

    京都の繁盛店を巡る旅。

    【伊と忠】http://www.kyoto-itochu.co.jp/

    創業115年。草履が2万円~7万円。かっこいい。

    ターゲットが明確で、そのターゲット用の売場作りや訴求の仕方が勉強になる。

    【SOUSOU】http://www.sousou.co.jp/

    ドミナント展開していて、手拭いだけの店、女性アパレルの店、おしゃれ足袋だけの店、メンズアパレルの店

    などと客層別店舗別の提案をしている。伝統文化×今。必見。

    【三日月百子】http://www.momoko300.com/

    300円均一の雑貨屋さん。伸びているらしいので。

    店内にいると10~20の若い女の子の『きゃーかわいい』という声がいっぱい聞ける。

    その声が接客の代わりをしている気がした。

    【イノダコーヒー】http://www.momoko300.com/

    関西でコーヒーならココということで。

    席が1階だけで70席はあろうかというのに、いつも待ち人がいる状態。ここもドミナント展開。

    【衣】http://www.koromo-kyoto.com/index.html

    一貫したメッセージがタッチポイントにちらばっている。

    【恵文社】http://www.keibunsha-books.com/

    めちゃめちゃいかした本屋さん。

    最小分類の売場最大化とこの店だから出逢えた商品、価値、驚き、プラスがあったらクチコミやリピートになる。

    ・1つの領域を究めること。

    するとターゲティングも絞り込まれ、商圏が拡大される。

    SOUSOUや恵文社はその最もたるものだと思われる。