1. 2011.11.04

    中国視察セミナー ~アリババ~

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    アリババのタオバオモールの事業所に視察に行かせてもらいました。

    なぜアリババは急成長できたか!?3つのポイント。

     


    ・運が良い。

    →タイミングが良い。(WTOの加盟、ITバブルの崩壊で資金が入りやすかったなど)

     


    ・企業文化が独特。これが一番の原因。

    →お客様第一。社員第二。株主第三。社員が使命感をもっている。

     


    ・人事。大きな役割を果たしている。ここが違う。

    社員の募集や福利厚生ではなく、業務推進の後押しに大きな役割。
    人事だけ違う組織図。まったく別のライン。業務も知っていて、人事の仕事も担当している。
    2つの評価指標。KPIが50%(上司がみる)、価値観50%(人事がみる)。
    情熱、誠実、勤勉、お客様第一、チームワークなど。
    上司と部下が話し合う。KPIの達成とそのプロセス。クオーターごとにレビュー。
    20~30人の部署に1人派遣される。

     


     


    2009年から10年の3つの目標

     


    ・1000万社の中小企業をサポートする。

     


    ・1億人の就業チャンスを創り出す。

    1ショップ運営するのに2.85人。雇用が生み出せる。
    今タオバオでは100万人の就業を作り出した。

     


    ・10億人の消費者にショッピングを楽しんでもらう。

     


    ちょっと規模というか、桁が違いました、、、

     


     


    タオバオで売れているトップ3はアパレル、パソコン周辺、バーシャル商品(無形商品)

    次いでベビー。化粧品。雑貨。などが売れている。
    携帯は年に1000万台売れている。
    価格勝負はそれほど。サービスで差別化。納期、アフターサービス、対応の仕方など。
    一般的には損益分岐は200万円くらい。
    これからもやり取りはチャットが続くだろうと考えている。
    チャットは同時に2~30人を対応できる。電話は1人。チャットの方が効率が良い。
    万が一なにかあった時、履歴が残っている。

     


     


    BtoB、BtoC、CtoC全部やっているのはアリババだけ。

    しかもそのシェアが半端ない。凄いとしか言いようがない。
    いつ何がどこの人に売れているのかが分かる。
    中国の人はデリバリーのスピードを凄く気にするらしい。
    となると、いつ何がどこの人に売れているのか分かるアリババとしては、
    その先手を取って、各物流拠点に在庫の振り分けをして、最適化して、
    当日着できる体制を築いていくと思う。
    もちろんこれはアマゾンも考えていることだと思う。
    だから、アマゾンは日本ではFBAで在庫を集めたり、他モールで売れた商品でも配送して、
    全データを手に入れて、在庫を勝手に適正な拠点に割り振って当日着の体制を築こうとしているんだと思う。
    タオバオやアマゾンで商品を買うと、『フフフ、買うと思っていたぜ、そらよ!』という感じで
    半日くらいで届いてしまうのではないだろうか、、、
    楽天ではそれは出来ない。そこが最終的には決定的な差になるのかな、とも思う。
    お客様に近付くことが出来れば、近付くことが出来るほど、高く売れるし、よく売れる。
    コンビニがそう。安くないのに便利だから買ってしまう。
    その役割もタオバオやアマゾンが果たしてしまうとなると、、、
    アマゾンは赤字でタブレットを提供している。
    これもお客様に近付こうとしている1つの作戦。
    入り口と出口ということ。
    アリババも中国では自社OSを発売している。
    ネットショップはもうそこまで来ているのか、、、と勝手に妄想。
    (上記タオバオの話もアマゾンの話も私の勝手な考え)

     


     


    うちの会社では顧客密着という言葉をよく使う。

    顧客に近付いて、お客様が何を望み、何を価値とし、どんな想いなのか、などということと、
    商品を繋ぎ合わせてあげること。この距離を縮めていくのが商売人。
    だから商品のこととお客様のことを誰よりも知っていないといけない。
    それが前提としてグレード別客層別MDが組めるようになるんだと思う。
    あんたにはこれがオススメだよ!といって、価格分の価値の高い商品を提供してあげること。
    これが出来ているショップは価格競争からも逃れられる。

     


     


     


    アリババ様に視察に行かせてもらって、素晴らしい想いと仕組みを教えていただいた。

     


    でもやっぱりアリババ様も一番大切にしているのは【企業文化】と【人】

     


    最終的に行き着くところは一緒なんだと思う。

     


     


    アリババの岡田取締役、赤塚部長、本当にありがとうございました!!

     


    今度はネットショップ経営者の皆様でアメリカ視察ツアーみたいに中国視察ツアー行きたい!

  2. 2010.03.05

    地域一番、日本一番、世界一番

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    一番店になるのはどの商圏で!?

    ということで、経済産業省委託事業の国際Eコマースセミナーに繁盛店の経営者と行ってきました。

    中国のネット通販は過去5年で40倍、3.3兆円の規模。

    経済産業省としても企業に対して支援していくつもりだと言う。

    それは情報提供、人材育成、販路開拓(インターネットでの取引支援、海外展示会)、資金提供の4つ。

    ICAネット。国際Eコマースの紛争解決。

    国における法制度、実務、消費者意識の違い、言葉、決済、物流の違い。なども情報提供していくという。

    そこには、海外通販、世界通販で繁盛している方や取り組んでいる方がいらっしゃった。

    SBIベリトランスはBuy-j.comhttp://www.buy-j.com/shop/を運営して1年半くらい。

    2012年に中国EC市場が日本を抜く。

    中国は2012年には11兆8000億円へ。日本は10兆円。

    各業界が取り組む理由。

    小売・流通:将来現地でリアル店舗を出店するためのテストマーケティング。

    国内リアル店舗への誘導や知名度アップ。インバウンド。

    メーカー:現地消費者の属性、ニーズ、購買行動をネットで収集したい。

    得た情報を元に製品開発(ローカライズ)や現地のチャネルに販売情報としてフィードバックする。偽者の排除。

    共通:ネットを1販売(情報収集)チャネルとして、事業化したい。

    タオバオ:出店者は90万、商品点数は2億品。登録会員が1.45億人。PVは一日4億2800万。

    取引額は13328億円。中国CtoCはシェア82.2%、BtoCは20.2%。

    中国ネットショッピング市場でのシェアは70%以上。

    中国のサポートはチャットが主流。せっかちな方が多いから。即時性、リアルタイム性。

    ジャンルごとにチャットの担当がおり、顔を出して対応している。

    口コミはBBS、ブログの書き込み、チャットが主流。

    競争力のある価格+高品質=購入。

    中国人の特徴。
    ①比較を好む。(やっぱり金額は重視)
    ②詳しい商品説明を求める。キレイでかっこいいページより、かなり詳しく説明しているページの方が良い。
    ③「最新」と「希少性」「ブランド」にこだわる。
    ④購入単価はリアル店舗より大分低い。


    日本精機宝石株式会社様の講演もありました。

    ≪オープンまでの苦労≫
    ・膨大な数(2000種類以上)の製品情報をデータ化。
    →UTF-8はどこでも共通で見ることが出来る。グーグルドキュメントなどで情報登録しないと文字化けする。製品のテキストを全てやろうとすると莫大な費用。手動とロボットを切り分ける。

    ・海外の同業他社を調査。
    →アメリカで売っているサイトがいくつかあった。価格、種類(品揃え)、針は2200種類くらいある。
    他社がどのくらいやっているか。立ち上がりのスピード。買い物のしやすさ。
    実際にモノを買ってみた。(何日くらいで届くのか、どのような梱包形態で届くのか)

    ・価格設定(金額とドルor円)
    →円でやると、いくらなのか相場感がわかず、分かりにくい。為替リスクは生じる。

    ≪物流における課題≫
    ・海外向けの配送にどこを利用するか
    →電子データを配送伝票に直接書き込むようになっていたのはほとんどなかった。
    結局システムを入れて郵便局でやった。国際の普通郵便で。
    EMSはどこに何があるのかが分かる。どちらを選ぶかはニーズ次第。

    ・パッケージと梱包
    →中にエアが入っているエアパッキン。投げたり、落としたり、などをテストした。レコード針まで壊れていないような梱包をどうするか。

    ・顧客データを手書きにしないように
    →EMSは転写なので、大変。EMSでも電子的に写し取れるようにしていただいた。

    ・英語でのインボイス発行
    →通関を通すために、カスタマイズをしたものを用意している。

    ≪決済における課題≫
    ・海外発行のクレジットカードの決済。
    →中国向けならアリペイなどが使えるようになってきた。ペイパル欧米系ならポピュラー。
    ワールドペイの日本サイドの日本代理店。インターバリューを使用。途中からペイパルを足していった。

    ・クレジットカードの与信管理は?
    →一度注文を受けた際に怪しいものがあれば、クレジットカードの発行元(購入元)に確認する。それが出来てから決済。1週間くらい決済されないようにしている。

    ・国ごとに違うカードの普及度合い
    アクセス数が20万くらいあるけど、購入につながらない。どう入ってきて、どう出て行ったか。
    ショッピングカードには入っているけど、出て行っている方が多かった。
    それはワールドペイしかなかった。VISAとUCだった。
    北米からのアクセスが多かったので、アメックスが使えるように。ペイパルを導入した。63%増。
    7割がペイパル、3割がワールドペイでの決済。

    ≪問い合わせへの対応≫
    2名で対応。英語は話せない。1日に10件問い合わせがある。自動翻訳を徹底的に使っている。
    もしくは辞書を使っている。少々粗くてもレスポンスを早くするのが大切。
    問い合わせ傾向が分かってくるので、テンプレート化できるようになってきた。

    ・やる気があれば自動翻訳+αでも。
    ・とにかく素早く誠意を持って
    ・情報共有によるリスク回避
    製品のことを知っているのはお店。問い合わせなどを他に投げてはいけない。
    その商品のことを好きな人には物足りない対応になってしまう。

    ≪宣伝・プロモーション≫
    ・グーグルのアルゴリズムを知る。
    →グーグルは64.2%、ヤフー15.8%。ヨーロッパはグーグル80%。アジアとロシアだけ違う。
    そのページの信頼が一番大切。どんなサイトからリンクされているのか。

    ・信用力をアップさせる情報発信。
    ・ユーザーの口コミがバイラル効果に。

    ≪やって良かったこと≫
    ・価格支配力が出来た
    ・B2CをスタートしたことでB2Bも増加
    ・エンドユーザーの声が開発の参考に
    ・利益率のアップ
    ・製造現場のモチベーションアップ


    商圏という概念が地域一番から日本一番から世界一番へ変わろうとしている。