2013.02.06

バングラデシュでの交渉術編

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バングラデシュでの交渉はなかなか厳しいものがありますが、どうしたらうまくいくのだろうということと今後の対策等も含めて、つらつらとまとめてみようと思います。きっと海外とのビジネス(特に後進国でのものづくり)をやっている方には共感いただけるのではないかと。

 


まずベストな解決策は

1.信頼できるパートナー(人・会社・工場等)とやること

2.現地のビジネス感覚と工程を熟知しておくこと

だと思います。ただそこまでには長い道のりも必要なわけで。

 


 


基本的に言っていることは信じない。現物・現実主義でいかないといけない。

生地にしても、前と同じ生地でお願いします!とこちらが伝えたとしても『うん、前と一緒だよ(ちょっと違うけどね、てへっ☆)』ということがある。

納期にしても、ほんまに間に合うんやろうね!?と伝えたとしても『うん、間に合うよ(○○次第だけどね、だはっ☆)』というのが出てくる。

このかっこの中(心の中と言葉の条件設定)を見抜かないといけない。

どうやって見抜くかと言うと、直感力も大事だし、強く念押ししてみることも。そうすると、ちょっと自信のない表情をしたり、言ってることのつじつまが合わなくなったりする。

生地だったら基本的に領収書を見て前と同じサプライヤーかどうか、生地の価格は前と一緒かどうか、など現物で確認できるところまで落としこむ。出来れば生地の工場とも連絡を取ったり、重さを測ったり、生地の伸びる率を測ったりする機械を持ち込んで自分の目で確信できるところまでやる。商品を入れる袋まで指示しないととんでもないもの(袋があるのは確認したが、袋が開くのを確認しなかった!開かない袋作って誰が得するねん!そしてよく見つけたな!)を持ってきたりする。

 


 


 


次に自分に対して妥協を許さないこと。小さな妥協が大きな妥協を生む。小さなウソが大きなウソを生むように。

まぁ、これでいっか、とか、ここはちゃんとやってくれるだろう!とか、これだけ言ったしな、というのは見事に裏切られる。少しの妥協も許さない強い心を持てるかどうか(めちゃくちゃしんどいし、めんどくさい)が試される。

 


 


 


交渉をこちらのペースでやること。時に大きな声や威嚇もあるし、バングラ人同士では階級もあるから、なかなかこちらのペースでは交渉できないけど、こちら側で出来る事は最善の準備をする。

まずは形容詞や指示語はなくす。そして交渉前に相手が言い訳を出来る要素を取り除いておく。あと、こうやって言い逃れしてきそうだな、ということは先に潰しておく。全ての情報、人、モノ等必要物が揃っているのかを確認する。(あっ、この情報が足りてない。あっ、誰々が来ていない、などが頻繁にある)バングラ人の感覚も知っておくこと。どのくらいのサイズのズレやったら、こいつら報告しないな、とか、ちょっと遅れそうで挽回がきかなそうな時にこんな言い訳してくるか、とか、ダメージ加工はどの程度のことを一緒と思うか、とか。

あと、『じゃあどうしたらいいねん!』と逆ギレしてきた時に的確な答えを言えること。これがなかなか言えないんだけど・・・。逆ギレに対して的確な答えなどそもそもあるのだろうか。

 


 


 


全てのことを知っていると交渉の仕方も変わる。

ブラックボックスが多いから、そこで小細工をされる。

未来が確信を持って確定できる情報量をどれだけ持つ事が出来るか。

 


 


 


1商品が出来るまでの工程は細かく書き出すと無限になる。そのほぼ全てに交渉とチェックが必要になる。

日々ビックリと出会う。でもビックリばかりもしてられない。お客様が待っている。

まぁ、こちらをだまそうとしてくる工場や企業とは付き合わないし、今は良いところと付き合うことが出来ている。ちょっとずつ改善。

 


 


ほんとにバングラに来て実際にモノヅクリをかじらせてもらうと、商品が日本のお店とかで普通に売られているのが奇跡に思える(笑)

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