9月26日~29日に中国視察セミナーを開催させてもらいました。
ヤマト運輸様やアリババ様など多くの企業様にご協力いただきました。
今回はヤマト運輸様のお取り組みを紹介させてもらいます。
一番のターゲットは【通販市場】
中国ではECの伸びに物流の伸びがついていけていない。
国が物流の規制緩和と補助金を出し始めている。
元々、ヤマト運輸様はクールと時間帯指定、365日営業、コレクトサービスを付加価値として展開。
ただ現地にうけたのは、【挨拶】と【服装】だったらしいです。
きれいな制服を着ていて、挨拶をしてくれることにお客様が感動してくれる。
中国の現地の運送会社では荷物を置かずに放る、というのがスタンダード(笑)
だから法律!?で地上から何m以上上から荷物は落としてはならない、というものまで出て
きたらしいです。
また、ダンボールが原型をとどめて届くことの方が稀みたいです。
さらに小学館の総経理ともお食事をさせてもらいましたが、(中国でOggiやAneCanなどで通販を展開されている)
返品の3割の理由はデリバリーによるところとのことでした。
そう思うとヤマト様のサービスがいかに凄いかが分かると思います。
基本的に荷物は会社届けが多い。会社のPCでモノを買っている。
これはなかなか日本の感覚とは違うと思います。
でも事実です。タオバオの本社では、社員の通販の荷物の受け取り場までありました。
会社で昼休みに見せびらかすことがステータスになっているのです。
ヤマト運輸様の何が一番凄いのかと言うと、企業文化が働いている人にまで浸透していることでした。
日本品質のサービスを中国に持っていくのは、よくあることだと思います。
でもなかなかそれを働いている人に浸透していくのが難しい。
【ヤマトは我なり】をヤマト運輸様は中国でも出来ているのです。
研修は日本で30~40日なのに、中国では45~60日。初期教育に時間をかけています。
日本で手をあげた人が中国に教えにくる制度。だからモチベーションが高い。
色んな制度や仕組みはあると思います。
でも一番は会社の姿勢だな、と感じました。会社が働いている人のことを一番に思っている。
中国に教えに来ていた日本人が中国人と同化していました。誰が日本の人か分からないくらい。
それって凄い大事だな、と。
あと一番は、服装と挨拶のところにも書きましたが、お客様が感動してくれること。
やはりここが大事なところだと思います。
ヤマトの制服には名札があります。もちろん責任感を持ってもらう意図もあるとおっしゃられておりましたが、
自分を信じてもらうことにつながるということ。
地域密着は自分を信じてもらうことと一緒という考え方。ヤマトさん、ではなく、○○さん、と。
ヤマト運輸様が荷物を届けるとお客様が笑顔で感謝してくれる。そうすると働いている人も嬉しくなる。
だからもっとお客様のために頑張ろうとする。
素晴らしい企業文化がベースにあり、お客様が感動してくれる商品・サービスがあり、
そのことにより働いている人が喜びを見出せる。働くことに誇りを持つ。我がコト化する。
ステキな善循環に入る。
日本の企業でも本当に理念や企業文化を大事にしている会社様は中国の進出は非常に可能性があると思います。
でも、自社の利益ばかり考えたり、人件費が安いから良いなぁと考えたりしている会社はうまくいかないと思います。
そのくらいのことは働いている人は肌で感じます。管理管理になってしまいます。
そうすると優秀な人から独立していきます。頑張っても報われることが少なかった。ミドルマネジメントも育ちません。
いつまでも品質は高くならず、結果的に良い方向に向かいません。
会社は従業員のため、お客様のため、という考えの日本の素晴らしい経営者が中国へ進出しようとするとうまくいくと思うのです。
中国には夢を持った職場が創れる可能性が多くあると感じました。
それを実践されているヤマト運輸様が中国の流通やライフスタイルを変えてくれる可能性を持っていると思いましたし、
日本の企業が中国に進出する際の心構えやあり方としてモデルとなると思いました。
今回はヤマト運輸の常務執行役員の野田様に様々なご説明をいただき、
また中国の営業部長の峰様に現場をご案内いただきました。
本当にありがとうございました。
現場(営業所・配送所)から私たちが出る時も、自然に従業員のみなさまが外に出てきてくださり、
姿が見えなくなるまでお見送りしてくださいました。
ここにヤマト運輸様の凄さをさらに実感しました。
【こちらもどうぞ】→中国の素晴らしい会社インハナ様の記事はコチラ
成都インハナの視察ツアーを2012年1月15日~18日で開催されるみたいです!
ネットショップの経営者様必見!http://www.genesis-ec.com/log/2011/10/in20121.html
コメント
コメントはまだありません。
コメントの投稿